第148章 彼女はどうして蓮の病室に来たのか?

両親は顔を見合わせ、しばし言葉を失った。

その空気を断ち切るように、長谷川栞は「ぱん」と箸を置く。

「お父さん、お母さん。ごちそうさま。私、先に帰るね。二人はゆっくり食べて」

――もう、中野蓮のことで両親とぶつかりたくない。

心配してくれているのは分かっている。けれど、諭すような言葉を聞くたび、胸の奥の苛立ちが抑えられなくなる。

どうして、私ばかりが「許せ」と言われるの。

いまだに中尾美希と縁が切れていない中野航平の、いったいどこを許せばいい?

中野航平が中尾美希と親密に触れ合っていた――そう思うだけで、吐き気がした。

もう無理だ。絶対に、二度と。

「待ちなさい。まだ全然食...

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